【コラム】最強ラ・キクチーナ撃破は可能なのか? (前編)
-ストロンガー3連覇を成し遂げたキクチーナはストロンガー界の絶対王者として君臨している。クラブの伝統に基づく荒々しくも華麗なサッカーは最高の完成度を誇り、しかも最強の存在クリスチアーノ・ロナウドを擁している。
過去3大会も様々なチームがそれぞれのアプローチでキクチーナに挑んだが、全て返り討ちにあった。これからのストロンガーはすべてのチームがキクチーナを意識して戦うことになる-
ストロンガー界はキクチーナを中心に回る。回る回る回る回る回る
すべてがそうでないとしてもストロンガーの頂-ITADAKI-を求める上で、どうやってもキクチーナを意識せざるを得ない。と、網走市役所勤務の松山氏は語る。
特にここ最近のキクチーナの強さは異常だ。つい先日も、高間先生の怨念が宿る「たかまんち」でたかまくらぶを7-1で、重力5倍の「東京砂漠」でICPを8-1で、いずれもアウェイで葬り去っているのだ。
はっきり言ってキクチーナというチームに穴はない。
守護神のイケル・チョコレート・ディスコ・カシージャスは今や名手ブッフォンと遜色ないレベルにあるし、CBに挑戦を挑めばルシオとピケ(あるいはビディッチ)の筋肉の壁に押し潰されてペラペラになるのがオチである。右サイドでは仕事人マイコンが絶え間なく上下動を繰り返し、LSBの位置では鉄人おかのくんが腕組みをして高みの見物を決めつけ、針葉樹を見下している。さらに最も驚くべきことは全能のDFと称えられる、“鉄壁のヨボ”が控えに甘んじているということだ。彼ほどの男が控えという立場に文句一つ言わずに受け入れているという事実が、朽木監督の指導力がいかに優れているかを示している。
MF陣に目を向けると、ヤヤ・トゥーレが強靭なフィジカルで中盤を制圧し、シャビ・アロンソが繊細なパスで攻撃のタクトを振るったかと思えば、ランパードがゴールを強襲する。ベンチではいつもパクと浜犬がニヤニヤしている。
そして最も充実しているセクションがFWだ。その残虐さたるや、まさに血で血を洗う最前線といっても過言ではないだろう。世界最高のフットボーラー、クリスチアーノ・ロナウドを捕えるのは不可能だし、隙あらば無回転FKやキックオフシュートを狙ってくるのでもう手がつけられない。増毛はチームのためによく働く(まさに毛で毛を洗う最前線!)。そして彼らが奏でるうっとりするようなパスワークの執着地にポジションを取るのは、帰ってきたゴールマシーンことファン・ニステルローイだ。エンパテ時代はミステルさんのお面を被りふざけていたが、キクチーナに帰ってきた彼は、その決定力の高さを改めて証明している。
あとは、テベスやイグアインやミッコリなんかがいる豪華なチームである。
【コラム】最強ラ・キクチーナ撃破は可能なのか? (後編)
ストランガー3連覇を成し遂げるまでの道で、キクチーナは2つの対照的な、それでいてストロンガーのトップレベルにあるチームを撃破してきている。リョウ・タケッティ率いる永遠のライバルFCたけぷーるとユータ・コバヤシ率いる新興勢力コバレアルだ。キクチーナを倒すための方策として前者は超高速カウンターサッカーを、後者は王道のパスサッカーを選択した。だがいずれもキクチーナに返り討ちにされた。ストロンガー界の〈ビッグ3〉と呼ばれる彼らでさえも、時計は左回りでも犯した罪は変えれずということか、ここ最近のキクチーナの強さには手を焼いているのが現状だ。と、網走市役所勤務の松山氏は語る。
たけぷーるは伝統的に攻撃サッカーを志向し、そのために世界屈指の快速アタッカーを揃えるチームである。しかしその圧倒的攻撃力を持ってしてもキクチーナの包囲網を破るのは難しい。
タケッティは自身が最も信頼を置くMF、リアルちっくんことフェライニを中盤の底で起用し、Cロナウドを徹底的にマークした。押し込まれても耐え続け、一発のカウンターに賭けた。この方法論はそれなりに機能し、フェライニのまとわりつく髪の毛に平常心を失ったロナウドは明らかにプレーの精彩を欠いていた。しかし、それでも拮抗した試合展開に持っていくのがやっとだった。そこから勝機を見出し、モノにするには、まだ相当な運と実力が必要だろう。タケッティとしては新たな手を考えなければならない。国士無双の名将と謳われる彼のことだ、次回の対戦に向け、キクチーナを倒すためにチームの底上げを図りつつ、同時に新たな奇跡のタネを仕込むはずだ。
ではコバレアルはどうだろうか。彼らはアナキンアングレイの意思を継ぐものとして、その権威を守る意味でもキクチーナの牙城を崩さなければならない。しかし、それはバルセロナ以上とも評される美しく華やかなパスサッカーを持ってしても、難しいミッションに見える。彼らはエンパテやたかまくらぶのようなアンチフットボールを用いるわけにはいかない。プライドの高い指揮官ユータ・コバヤシがそれを許さないからだ。彼らは常にビッグクラブであり、ストロンガーを戦う上で「勝ち点1でもおk」と考える格下のうじ虫どもを相手に攻撃的なサッカーで完膚無きまでに叩き潰す立場にある。いくら〈キクチーナ対策〉だとしても、普段の試合と正反対のコンセプトの戦術を採用し、キクチーナと渡り合うことのできるレベルにまで突き詰めることには抵抗があるはずだ。
それがコバレアルが常に「普段通りのサッカー」でキクチーナに立ち向かう理由だ。バヤシコは自分が手塩にかけて作り上げたチームに愛情と誇りをもっている。そのため、リアクションサッカーという手段は取れないのだ。しかしバヤシコが仕掛ける中盤での激しいプレス合戦こそ〈朽木とその仲間たち〉の最も得意とするところ。結局バヤシコは、勝ち目が薄いと分かっていながら、自分たちのスタイルにこだわり、華々しく散ったのであった。しかし、その時のバヤシコはどこかほっとした表情をし、そしてうっすらと笑みを浮かべているようにも見えた。敗者ユータ・コバヤシ、勝者ファブリシオ・ミッコリ。この二人の運命は一体どこで交錯するのであろうか。
キクチーナは強く、荒く、それでいて美しい。しかし素晴らしすぎるがゆえの疎外感がファン心の片隅には確かにある。そう、「負けを願う気持ちが」湧き上がってくるのだ。キクチーナに打ち勝つチームが現れたとしたら、それはストロンガーの新たな進化を意味する。最強王者ラ・キクチーナに正攻法で立ち向かい、凌駕するチームの登場を、すべてのストロンガーファンが待ちわびている。
一方その頃、強化合宿のため大会参加を自粛していた、渡部真琴とレジェンズの選手達は死んだほうがましとも思えるような地獄のトレーニング(デス・クラッシュ・カーニバル)を終えボディバ+5を手にしていた…。